デナリ国立公園内での移動手段は、主としてシャトルバスである。
ご覧の通り、黄色い「スクールバス」そのままである。
アラスカ鉄道のデナリ公園駅近くのビジターセンターを基点に、最奥のワンダーレイクまで、何便も往復している。 広大なデナリ国立公園の中では、パークロードは細い線、シャトルバスは黄色い点である*1。
シャトルバスへの乗り降りはどこでも自由だ。 道も何もないところからひょっこり現れたハイカーが手を上げてバスを停め、笑いを浮かべて乗ってくる。 運転しているレンジャーも、乗客も、笑い顔で迎える。
車窓から景色を見ていて
「ここで降りたい」
と思ったら、
「I get off !*2」
と言えば、レンジャーがバスを停めてくれる。
そしてバスを降りてパークロードから踏み出せば、そこはウィルダネス……「ひとけのないだだっ広いところ」であり、野生の動植物の領域なのである。